シクロクロスのブレーキ換装 : カンチからミニVブレーキへ

カンチからミニVブレーキへ交換 シクロクロス ブレーキ変更
ロードバイクのブレーキは、『停止させるためのモノではなく、スピードをコントロールするためにある』と、なにかで聞いたことがあります。

ところが、近年のロードバイクに採用されているキャリパーブレーキの制動力は、モデルチェンジするごとに向上しており、かなり高い制動力を発揮するようです。
カンチからミニVブレーキへ交換[シクロクロス ブレーキ変更]
しかし、シクロクロス用のカンチブレーキに関しては例外的で、相変わらず『スピードをコントロールするため』程度のモノです。

レース会場の様なクローズド化されたコースであれば、その制動力でも問題は低い(実際はディスクブレーキ化が進んでいます)のですが、一般公道を走行する場合は、緊急的なスピードダウンを考えて、もう少しブレーキを強化したいところです。

そこで、シクロクロスを愛するユーザーの目に留まったのが『ミニVブレーキ』でした。

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シクロクロス
ブレーキ改良《1》

STIレバーとの互換性

カンチからミニVブレーキへ交換[シクロクロス ブレーキ変更]
構造的には、MTBに採用されているVブレーキと変わらないのですが、ロード用のブレーキレバー比(ワイヤーの引きしろ)に合わせるため、ブレーキアームを短くした仕様になっています。
シクロクロスのレースに参加されるユーザーや、機材に知識がある方は『TRP』を上げられる方が多いようです。

この流れでいけば、そのブランドパーツを選択して完了なはずなのですが、シマノ製のコンパクトVブレーキ『SORA BR-R353』が気になっていたのでした。
カンチからミニVブレーキへ交換[シクロクロス ブレーキ変更]
このシマノモデルも、ブレーキアーム長が90ミリとショート化されており、もしかしたら手持ちのSTIレバーで使えるかも?と考えてみました。ストックのレバーは『ULTEGRA ST-6700』です。

ちなみに、シマノのパーツ適合では、このブレーキとSTIレバーの組合せ推奨していません。

どうやら、その組合せでもブレーキ制動力は十分得られるそうですが、ホイールを外す際に、ブレーキアームが十分に広がらない為、ブレーキシューとタイヤが接触してしまうようです。解決方法としては、タイヤの空気を抜いてからホイールを外すというのが簡単でしょう。

BR-R353は価格が安いので、私は実際に試して確認してみようと思います。ホイール脱着時のシュー当たりをどのように考えるかで選択も変わりそうですね。

ただいまパーツの納入待ちなので、シクロクロスバイク(GIANT TCX 0)へ実装ができたら、使用感等のレポート致します。

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ブレーキ改良《2》

ミニVブレーキ:実走レビュー

カンチからミニVブレーキへ交換[シクロクロス ブレーキ変更]
シクロクロスのカンチブレーキ換装の思案から、少し時間が経ってしまいましたが、遂に先日、私のシクロクロスバイク『GIANT TCX 0』がコンパクトVブレーキ化しました。
カンチからミニVブレーキへ交換[シクロクロス ブレーキ変更]
最初に結果を言っておくと、制動力に関しては非常に満足できるものになりました。

換装したコンパクトVブレーキ『SORA BR-R353』は、STIレバーとの組合せを推奨しないとシマノより公式アナウンスがあります。

組み合わせるSTIレバーやバイクごとに状態が違う可能性があるので、これらの不具合には注意が必要です。

こんな感じで、装着にはなんらかのデメリットがあるようです。最悪ムダな投資になる可能性を覚悟しながらも「いろいろ悩むより実行」してみました。
カンチからミニVブレーキへ交換[シクロクロス ブレーキ変更]
今回は、『TCX 0』のカンチブレーキ台座にコンパクトVブレーキを装着しています。

MTBに装着されるVブレーキよりブレーキアームがショート化されているので、見た目の違和感は非常に少ない。と言うより、個人的に気に入っています。

気になるブレーキ性能(制動力)は、カンチと比べると格段にアップしており、ブラケットを握った状態のブレーキングでも十分な制動力が得られる。

これは、ブレーキパッドの当たり始めから明確な減速Gが感じられるくらい良好。また、カンチブレーキの時のように強い握力を必要としないところもイージで好感が持てます。

ただ、制動力がアップした分、ダートロードやシングルトラックの高低差のあるヘアピンでは『パスッ』と乱暴なブレーキングをすれば、後輪は簡単に滑り始めるので注意が必要でしょう。

さて、ココまで良好な作動状態だと、このブレーキレバーとブレーキパーツの組合せが非推奨なのを忘れてしまいそうですが…書いておきます。
カンチからミニVブレーキへ交換[シクロクロス ブレーキ変更]
私のバイクでコンパクトVブレーキを装着した場合、ホイールの脱着が出来なくなります…実際には手間を掛ければ脱着できるのですが、それには条件があり、ブレーキワイヤーを固定するボルトを外さないと、Vブレーキアームが十分に広がらずホイールを外す事が出来ません。

タイヤのエアを抜いても関係なく外れないので、サイクリング先のパンク修理(チューブ交換)を考えると携帯工具は必須になります。

このデメリットを差し引いても、制動力とブレーキコントロール性能が格段に向上したので、個人的には大満足なブレーキ換装でした。

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Vブレーキ

ロード系Vブレーキ

ロード系ミニ / コンパクトVブレーキ

SORA BR-R353 : SHIMANO(シマノ)

注意事項
シマノのコンパクトVブレーキは、フラットバーロードやクロスバイクのブレーキレバー用として設計されているパーツなので、STIレバー非推奨です。
その他
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TRP

TRPは、カーボン素材はもとよりチタン、アルミニウムに至るまで様々な素材を駆使し、ブレーキ(制動力)というスポーツバイクの性能を大きく左右する物を極限まで軽量化も図りつつ、耐久性も維持し最適なブレーキ性能を実現するブランド。

TRP CX9

特長
レース機材へ実装されることが多い高性能ブレーキパーツ。幅広いロードバイクブレーキとのレバー比互換性をもっています。
仕様
リーチ/39-49mm、重量/148g ●鍛造冷間アーム●軽量アルミクイックリリース●アルミCNCパッドホルダー●チタンボルト
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TRP CX8.4

特長
Campagnolo、SRAMにも対応。シマノ製のデュラエース7800 や105、アルテグラなどのレバー比にも対応させたモデル。
仕様
リーチ/39-49mm、重量/138g■冷間鍛造アーム ■軽量アルミクイックリリース ■アルミCNC パッドホルダー ■チタンマウントボルト
その他
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